俺たち寄せ集め 第肋期

男性4気筒エンジンのアカペラバンド「俺たち寄せ集め」のホームページ。

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無伴奏ならくがき サブディビジョンの活用

さて、「俺たち寄せ集め」は1月下旬に2015年最初の練習をしました。
今年最初の練習では、なんと10曲もの新曲ラッシュ(混雑、ではなく、通し読みの意味)。まぁ全てが新曲、というわけではなく、実際には一回譜読みをしたもののその後「お蔵入り」していた曲も引っ張り出してたりするわけですが。それにしても久々の、「大初見大会」になってしまい…挙句、もちろん練習スタジオの時間枠内では、10曲全てに目を通すことはできませんでした。相変わらず、計画性が育ちません。
頑張れ受験生

このブログの広告もさすがに鬱陶しくなってきたので、「無伴奏ならくがき」も2015年最初の話題です。
アカペラも人前でちょっとした演奏ができるほどにレパートリー数が増えてくると、全てが同じエイトビート、などということは、ありえないですよね。
テンポの速い曲、遅い曲、テンポが定まらないバラードのような曲…。
ライブなどの演奏機会では演出上(そんなに大げさなもんじゃありませんが)、間にトークを挟まないで続けて次の曲を歌うこともあります。この際に、全く違う曲調の組み合わせだと起こるトラブルが、今回のネタです。
とりわけ打楽器の伴奏やボイパ担当のいない(俺寄のようなスタイルの)アカペラでは、次の曲のイメージを固めないうちにうっかり演奏を始めてしまうと、リズムにノッてメンバーの息が合うようになるまでに、数小節かかった、というようなことにもなりかねません。というか実際に何度か、ありました ><
例えば、バラード曲「さくら」の直後に「Could You Believe」を歌ったら、3連系リズムである8分の12拍子が、全然前に進む感じが出ないままどんどん曲そのもののテンポまでが遅くなってきちゃって、そのまま丸々、1曲終了~…。
それでも音程があっていて、一旦声として出てしまえばもう、引っ込めるわけにはいきません(^^;…究極のアコースティック楽器である「唄の怖さ」です。
要はちゃんと次の曲のイメージができてから歌い出せればいいのですが、いうのは簡単、実際にやってみると元々集中力に乏しいオッサンたちな我々、そう簡単に気持ちの切り替えなんぞできるわけもありません。
というわけで歌い出す前にやっていること=曲出しカウントで、次の曲のイメージを強引につくってしまえ、という提案。
あなたのバンド、どの曲でも(テンポだけ変えて)歌い出しのカウント、「ワン、ツー、スリー、フォー」にしてませんか。
これに無理やり、曲のベースとなるリズムをのせます。
例えばエイト・ビート(ズズチャツ・ズズチャツ…(笑))の曲なら、


 「いち と、に と、さん と、し (と)」


やっぱりカッコよく、英語がいいですかね?


 「ワン・アン(ド)・ツー・アン(ド)・スリー・アン(ド)・フォー(・アンド)」


…「アン(ド)」はもちろん「and」のことです。
この、数を表すことばの間に入っているものを「サブディビジョン」と呼び、いわゆる「ウラ拍」を口に出しているわけです。
打楽器では、こういうカウントを使って、スティックの動きのイメージやモーションを予め身体に入れてから叩く初歩練習があるそうです。
因みに先ほど例に出した「Could You Believe」など、3拍子系ではこんなの。


(日)「い ち と、に い と、さ ん と、 し い と」
(英)「ワン・エン・ダ、ツー・エン・ダ、スリー・エン・ダ、フォー(エン・ダ)」


やっぱり曲の始めって、大事ですよね。

曲の始め、といえば、歌い出しの(ルート)音を決めるのに、ピッチパイプを使うアカペラバンドが一番多いのではないかと思います。必要以上に大きな音で吹いたりして、広いステージ上のメンバー全員に聞かせようとするのはわかりますが、ピッチパイプも「楽器」ですし、あまり強い息で吹くとこの楽器本来のいい音が出ないばかりか、よく聞くと音程も安定して聞こえなかったりします。楽器としてのピッチパイプの一番いい音を鳴らしてあげるのと同時に、この音からもう次の曲が始まっている、というイメージを持った方が、直後の演奏がよりよくお客さんに伝わるような気が、しないでしょうか…。

というわけで全くの余談でした。
話を戻して、年明け最初の回は、明日からのバンド練習ですぐに使える、ということで比較的ライトな話題をお送りしました。

さらに蛇足ながら、この程度の演奏上の「違和感」は、聞いてくださっているお客さんは、実は気付かない程度のものかも知れません。しかし演奏の渦中にある人間にとっては、確かなものとして感じているはずです(緊張や興奮で、演奏に必要な「理性」がぶっ飛んでいない限りは…)。
そういうものひとつひとつを具体的なことばにしてメンバー間で共有していくことが、そのバンド独自の経験、貴重な「スキル」の積み上げに繋がっていきます。
あなたのバンドの現状レベルで「ベストテイク」と思われた演奏(本番経験だけでなく、練習時のものも含めて)と比べてみましょう。何か少しでも「違和感」を感じたのなら、メンバーと互いにことばにしてみることをお勧めします(そんなこともう、とっくにやってるって?)。
ここでいっているのは、音が違った、歌詞を間違えた、というようなことではありませんよ。これらはいってみれば演奏時特有の「事故」という類で、指摘しあっても得ることは少ないです(いい酒の肴にはなります)。第一、「事故」は同じところで起こるとも限らず(同じところで起こることもありますが)、事前に想定し得ないところで起こるものです。
(誠)

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練習ちょ | コメント:0 | トラックバック:0 |

無伴奏ならくがき メトロノームの功罪

誰の心がけが悪かったのか、東京は雨で。

俺寄の練習は、なんと6ヶ月ぶり。
ようやく夏前のここへ来て、演奏予定が少しずつ決まり始めた。慌てて集まってたりして。

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さて、今日のお題。

アカペラ演奏におけるテンポ・キープについては、メトロノームを使う、いや、いっそリズムマシンの方が、という議論があるらしいのだが、打楽器奏者のハシクレたる俺としては、あのクリックに合わせるだけの練習に意味があるのか、ずっと気になっていた。

ドラムをやってわかったこと、というほどのものでもないが、実際の演奏では歌だろうと楽器だろうと、メトロノームが鳴ってくれてるわけではないので、最終的には自らが刻めるようになっていないと意味がない。

そういえば、ドラムで曲始まりのカウントをメンバーに送るとき、最初の一打を振り下ろすときは、今でも相当緊張する。ちょっとでも力むとスカした音になってしまうし、単音だったりすると誤魔化しが効かない。思い切りよくいくしかないんだが、ちょっとでも練習不足で自信なさげだったり、雑念が入ると…。

逆にいうと、アカペラの歌い始めにこれほどの緊張感を持って臨んできただろうか、俺は。

話が逸れてしまったが、今日の練習メニューは俺寄でも毎回リズムに梃子摺っている難曲、「Kiss Of Life」。この曲を使って、メトロノーム練習をしてみることにした。

メトロノームを使う場合、普通は4分音符で鳴らしながら合わせて歌うと思うのだが、俺寄ではこれの半分、2・4拍だけを鳴らして歌うことが多い。これだとその間の打点(1・3拍)は、メトロノームに合わせるのではなく、ブレないタイミングを自分で創ることになる。

それにしてもベースが終始16分音符で刻んでいるこの曲では、全く合わないのみならず、メトロノームに合わせようと集中するだけになってしまっているようで、他のメンバーの声に合わせているという余裕が全くない感じ。

そこで方針変更。

テンポは歌い手側が紡ぎ出すもの、ということで、手拍子を叩きながら歌うことにした。

ただ、ここはいつものように2・4拍を叩きながら歌ったのでは合わなかったわけなので、ややテンポを落としてドラムでいう8ビート、8分音符を叩きながら歌うことにしてみた。

そうすると、メンバー間で合わせなければならないポイントが増える。

なにしろ打楽器では、合わせどころが実際には音符ではなく「(打)点」なので、ちょっとズレただけで相当目立つことになるわけ。

実際にやってみると、自分でも今まで普通に歌えていたフレーズが、叩きながらは歌えなくなったりして。

実際、このやり方で叩けなかったり、歌えなかったりするフレーズは「深刻度」が高いので、テンポをさらに落として、手拍子が歌の(音符の)どのタイミングに入るか確認しながら、できるようになるまで繰り返し練習する必要がある。

無意識に通過してしまうところや、メンバーと「叩いている」意識、打点が合わないところ

は「要注意」。特に打点がずれるところが合うようになれば、歌の方のタイミングも自然と合ってくるはずだ。

また、あまり遅いテンポだと、さすがにキープするのが難しいので、この場合にはメトロノームの助けを借りた方がいいかも知れない。

今回のこの練習方法、勝手に「チェンジ・アップ」と名づけさせていただいた。

本来のチェンジ・アップは、打楽器のメジャーな練習方法で、ドラムのどの教則本にもまず掲載されている、メトロノームに合わせて、最初は4分音符、続いて8分音符、16分音符…と音符の細かさを変えていく練習方法のこと(本来は3連符や6連符も含む)。

曲中リフやシンコペーションなんかが入ってきても、テンポがぶれないための、基礎練習だ。

このようにリズムというものは、音楽の他の要素に比べたら「遊び」そのものだ。

コツは、ただ夢中になって「単純動作」(と繰り返し)を楽しむことだけなんだが、自意識やらテレやらを捨てられなくなってしまったオトナが「無邪気に遊ぶ」ためには、いろいろと「理屈」がいるものなのだ。

「芸術のためならワタシ、脱ぎます!」というヤツだな(違)。

この練習の基本構造は以上のようなところだが、曲やバンドの必要性に合わせて、いろいろと新しい「遊び」にしていただければ。

例えば、8ビートで叩く手拍子をもっと増やしてみるとか、逆に減らしてみるとか。

または8ビートはそのままで、余裕が出てきたら2・4拍をアクセントで打ってみる、とか(俺も遊びの発想が、貧困だな…)。

過剰な自意識だとかテレだとか、余計な雑念が混じって、身体の予期しない部分にちょっとでも力が入ったり固まったりしただけで、全然違うものになってしまうので、本当は疲れきってお互い馬鹿になってしまうくらい十分な時間をかけてやると、練習効果が高いんだろうなぁ…。

いわゆる偏差値(死語!)高い系の演奏をするアカペラ・バンドに限って、グルーヴが甘い、というのは俺の偏見だろうか。

また、このテの練習をやるとよく、「早くなら出来るのに」というヒトがいるんだが、俺の経験上はゆっくりやってできていないことが、早くやれば出来ちゃった、などということは、ほぼ100%ない。こういう練習を少しでもやったことがある人が、そういう「早くやれば出来ちゃう」ヒトの演奏を聞けば、誤魔化しているようにしか聴こえないはずだ。

これが人前で音楽をやることの怖さ、でもある。


練習ちょ | コメント:2 |

無伴奏ならくがき 始まりの、始まりなのだ

3月にもなってようやく、今年初めのらくがきとなりました。
なんと2014年もあっという間にもう1/4が経過、今日現在、クリスマスまでもあと282日しかありません。
私事ながら、今年は名古屋(FAN)に行けなくなった、その4月からはいよいよ消費税が8%になる、夜9時すぎにNHK集金の急襲を受けた、耳の聞こえない作曲家は作曲をしない人で、美女の論文は盗用疑惑、隣室の学生には彼女ができたり・・・。
というわけで、何かと投げやり気分でお送りしています。

初めの話は、初めから。
というわけで今回は、演奏前のウォームアップで、私が何をしているかについてです。
(万人に)正しい発声法、などというものがあるかどうか知りませんが、あくまで私個人について、発声の考え方と、これまでの経験から今のところ個人的には問題が少ない方法論について、書いてみます。
今回、画像はありません。

発声を主体的・体系的に学んだのは、大学時代に合唱部で指揮者をやらせてもらったときで、日々の練習で必要な知識であるのはもちろんのこと、後輩の発声を診てあげなければいけない立場になって、慌てて少し勉強したものです。この合唱部にはプロのヴォイス・トレーナーの先生がいらっしゃって、月に数回、合唱部全体に練習をつけてくださっていました。ありがたいことに小さい合唱部だったため、この練習が他の大学の合唱部と違い、ほぼ個人練習のようなものになっていました。指揮者になってからは個人的にもいろいろと相談にのっていただいたり、自身が指導する側になったことの悩みや、わからなかったことを質問攻め(笑)したりして、大変お世話になりました。
発声についての基本的な姿勢は、「私はいかにして・・・」の中にも書いたようにこれ以前、中学時代に合唱部で歌っていたことで、自然と身につけていたように思います。
発声法、というとどうも、喉を直接鍛錬して、あたかも自分の声ではないような美声を目指すもののように思われがちですが、声を培うのは息の使い方です。様々な息の使い方を覚えていくことで、より人に「伝わる」声を得ることができるようになるものです。
クラシック音楽たる合唱は、大学でも最初から選択肢としてアカペラ・サークルがあるような昨今、経験して来ない人たちが増えていますが、メリットは沢山あります。クラシック音楽から始まってブルース、ジャズ、歌謡曲やポップスに至る音楽表現そのものの歴史、その大元を追体験できること、また和声の考え方やメンバーの声のトーンを揃える方法論などは、長い歴史に培われたスキルとして、到底数年で学びきれるものではありません。この辺りのことは、また機会があったら自分なりにまとめてみたいと思います。

首、肩、腹式呼吸で使う腰周りの筋肉と、顔の表情筋を、十分にほぐします。
それから、いつも歌っているときのように腹式呼吸を、少し大きめに。動かすときは、最初はロングトーンのようにゆっくりしたものから、徐々に強く、速い動きになるようにしています。
ここで初めて、声を出します。
ここでも、最初からいい声、正しい音程にしようとしないで、始めは息が出るに任せる感じ。
徐々に跳躍音や複雑なパッセージにしていくにつれ、正しい音程と声で歌うようにして、仕上げに何か、自分のお気に入りの曲や当日のレパートリィから一節を歌うことに決めておくと楽しくできます。母音の違いのせいか、俺の経験上は、歌詞は英語の曲の方が、本番での調子がいいことが多いです。
これらは手際よく進め、全てを入念にやっても15~20分程度に留めます。演奏前に体力を消耗する必要はありませんから。

声を出すにあたっては、響点を意識します。
私が大学で学んだ(というとなんだか、音大に行っていたみたい(^^;)フスラー式では、7箇所を想定しているようです。
「起こす」順番とともに記すと、


上歯⇒首の付け根(背面)⇒鎖骨中央⇒硬口蓋⇒鼻の付け根⇒額⇒頭頂・軟口蓋


となります(いわゆるテキスト記載順ではなく、個人的経験から)。
筋力鍛錬を目的とした練習の場合も、恐らく同じ順序になるとは思うけれど、ここではあくまで、各響点を意識して声を出すことで、喉とその回りの筋肉を暖めて、コンディションを整えるものです。
また、各響点はその箇所だけが鳴っているわけではなく、もちろん声にする以上、全ての響点が何らかの音で鳴っています。
私はご存知の通り、テナー(男性高音部)担当ですが、元来低い響きを鳴らすための、首の付け根や鎖骨を先に起こしていることに、おや? と思われた方もいるかも知れません。
いきなり高い声を出すことは喉に不要な負担をかける、というのは経験上わかる人も多いんじゃないかと思います。そのためのウォーム・アップでもあるので。
実際、高音部を響かせる頭頂部やファルセット(いわゆる裏声)などは、正しい響きを得るまでには予め喉を十分に暖めておく必要があります。
このほか、例えばヴォーカル・ベースだからといって低音に関係する響点だけが鳴っていればいいというものではなく、PA卓でイコライザー(音質調整つまみ)の低音域だけを強調するのではなく、一見関係なさそうな高音域を強調してやると、コーラス全体の中では輪郭がはっきり聞こえたりすることと一緒(?)で、一曲の歌の中では、様々なトーンの声の表現力が要求されています。その中で、あくまでもウォームアップの目的は、喉のフルスペックを無理なく引き出してあげることなのです。ベースだから低音部だけ、テナーだから高音部だけ、という発声方法では、自身の喉の表現力を、十分に引き出すことはできません。

で、気になるそれぞれの響点を起こす具体的方法については、冒頭のように今の俺は投げやり気分なので、参考書籍を参照のこと。
…と思ったら、絶版になってしまったんですね。

『新・発声入門-あなたの声を診断する』(森明彦・著 芸術現代社 1990年)

本番前でも練習前でも、最近は発声練習などしないで歌いだしてしまうことが多くなりました。歳をとって体力が落ちてくると、これでは喉の寿命を縮めかねないなぁ、とちょっと反省。

練習ちょ | コメント:5 | トラックバック:0 |

無伴奏ならくがき版 マイクの買い方

バンドのFacebookはその本来機能を発揮して、たくさんの方たちとオンラインで繋がっておりますが、こちらの方は相変わらず俺の個人ハッキング・スペースと化しております(笑)。
何かとSNSには懲りたので、メンバーでFacebookに加入していないのはついに(というか最初から)俺だけとなりました。つきましてはFacebook側で個人的に俺宛のご連絡をいただいても届いていない可能性が高いので、くれぐれもご注意ください(まぁないか)。
さて、今回はいつもに増して長文です。ご覚悟を。

先日23日は東京で、12月本番前の最終調整(練習)をしていました。
今やメンバーの居住地も東京、大阪、千葉と、すっかりグローバル(?)になっていますので、わざわざどこでの出来事か書いてみたりします。
久しぶりにちょっと「目から鱗」な出来事がありました。
って、タイトルに書いちゃってますが。

音楽スタジオやライブ会場では、
SHUREというメーカーのSM58(通称ゴッパー)というマイクが主流で、俺寄せでもいつも、練習スタジオで用意されるゴッパーを使っています。アカペラ・バンドをやっていて、これを使ったことがないという人はまずいないでしょう。
今日は俺が久しぶりに、風通しを兼ねて持ち出したAUDIX OM-3というマイクを持参していました。機械は、時々はちゃんと、使ってあげないとね。
FUNEがこれに興味を示してくれたので、試しに練習の後半で、FUNEが使っていたスタジオのゴッパーと俺のOM-3を交換してみたところ・・・FUNEの声だけがスピーカから「一枚抜けて」聞こえてきたのです。それはもう、スピーカに張り付いていた紙が取れて、直接耳に届く音になった、まさに「抜け」がよくなったという体験で、おかげで彼がリードをとる曲では、他のメンバーにとっても音程や息を急にリードに合わせやすくなりました。
何よりFUNE本人が、得意とするファルセットでスピーカから聞こえる音が、自分の耳で聴いているのと近いイメージになったらしく、身体にもストレスなく歌えるようになった、と喜んでいました。
日頃、「声の入口」だとか「身体の一部」などと、マイク選びの大切さをいわれることはあるのですが、なるほど具体的にはこんな効果が。生身の身体を使った演奏行為では、ストレスなく身体を使える音環境って、思っている以上に大事にしなければならないことかも知れません(当然、「結果」にも少なからず影響があるのでしょう)。
もちろんマイクを変えたからって、急に歌が上手くなるという話ではありませんが。
OM-3についての補足情報。ひとり多重録音で使った感じではマイク自体の出力が心持ち弱いらしく、SM-58 よりはアンプで増幅してやる必要がありました。元々声量のある歌い手向き、といえるかも知れません。

さて、話を戻して
マイクを替えたくらいで、声ってそんなに変わるのか?
機能上はハンドマイクといったりする、日頃使っているマイクですが、電気構造上の区分ではおおまかにダイナミックマイクとコンデンサーマイクの2つに分けられます。この辺り俺は素人ですから、正確な情報が知りたい方は別途ググってみてください。
ただ、ハンドマイクの大多数は構造が簡単で堅牢なダイナミックマイクです。例えば高価なものではコンデンサー構造のハンドマイクというのもありますが、ライブ会場や楽器屋の買い物で出会うケースは相当レアなはずです。使い手目線でいえば、「ハンドマイク≒ダイナミックマイク」と考えて差し支えないでしょう。
SM-58をはじめとするダイナミックマイクには「近接効果」という特性があります。マイクと口との距離が近いほど、低音部が強調される現象のことで、このためにボーカルでSM58 を使うときは「こぶし一個分(口元から)離して歌え」などと注意されたりします。使い方を誤るとマイクを通した声が伴奏楽器の音に埋もれるほどこもったりしちゃうんです。一方で元々声が高めで薄い人や、ベースやボイパの人はこの特性を逆手にとれば、より厚みをもった、低音部が強調された音を聞かせることができます。
ところでSM58 は音響現場で主流といわれつつも、初代が1965年製だったと思うので、変遷めまぐるしい電化製品のなかにあってはかなりのロングセラー商品です。対して今出来のマイクは、コンデンサーマイクの音に近い、よりナチュラルな収音特性を目指す傾向があるようです。主にスタジオ録音で使われる、構造が複雑なために高価で振動や湿気に弱いが空気感も含めて録ることができる、よりナチュラルなコンデンサーマイクの音をライブステージ上でも、という方向で開発が進んだ結果として、先ほどのOM-3もかなり近接効果が少ないマイクのひとつとなっています。
FUNEのように、マイクと口との距離が比較的近くて、歌っている間もあまりマイクとの距離をあまり変えることのない歌い手にとって、取り回しがしやすいマイクともいえます。
これこそが、「一枚抜けて」聞こえた効果の正体でした。
こういう、音の違いを文章で表すことは中々難しいのですが、これまで自分で使っていても、実はSM58 とOM-3の音の違いがこれほどだとは思っていませんでした。今回期せずして、耳慣れたFUNEの声を外から聞くことができたわけで、「こんなに違ってたんだ」という経験になりました。ちょっと、いや相当びっくりでした。
マイ・マイク

近接効果
のさじ加減については、個人的な好みや適性もあります。
俺自身はもう一本、Electro-Voice(EV)というメーカーのN/D767aというマイクを持っています。EVの前モデル(知り合いから譲り受けたので、型番忘れた)は、ライブ中に大声出しすぎたのか(寿命だっただけだろうけど)振動板を割ってしまい、やむなく廃棄、それでもEVを気に入っていたので買いなおしたものです。
こいつは混声アカペラバンド時代に使ってみて、歌っている本人がわかっちゃうほど「抜け」の効果が強くてびっくりしました。それ以降、混声・同声に限らずアカペラバンドでは使わなくなり、ひとり多重録音や楽器バックのリードボーカルのときに使っています。N/D767a自体はいいマイクで、それこそコンデンサーマイクのように息の細かいニュアンスまで拾ってくれます。ミスもしっかり拾います(><) また、グリルボール(マイクの頭の網の部分)に金色のワンポイントが入っているのがひと目でEVのマイクとわかり、また握り部分がSHUREより太くてしっかりしており、EVの上級機種に共通のラバー仕様になっているのでハンドリングノイズ(握りなおしたときの音)がしない、というのも大変気に入っています。この握りの直径により、クリップ型のマイクホルダでないと、マイクスタンドにはつけられないという「副作用」もありますが。
見た目以上に握りの太さや握り心地というのも、実はとても大切だと思います。手や肩にチカラが入るようでは、ボーカルに伸びやかな声は望めませんから。
そういえば同じEVから握り部分を極端に細くした「女性ボーカル用」シリーズを、数年前に楽器屋で見かけたのですが、その後どうなっただろう。
ネットで調べていただければわかりますが、SM58 を含む周辺価格帯であるこれらのマイクが、他社製品も数多くて選び甲斐があり、コストパフォーマンスも高いものが多いようです。

すっかりOM-3を気に入ってくれたFUNE氏、即アイフォンでOM-3をぽちっていました。グリルボールから握りに続く曲線ラインで指がひっかからないというのも、気に入ってくれた理由のようです。
蛇足ながらグリルボールを包むように持ちながら歌う方を時々見かけます。ハウリングしやすくなるので、今すぐやめましょう。卓から見ていると、ハラハラします。

マイ・マイクは必要?
持ってなきゃいけないものでもないと思いますが、自分の声を知るという意味でこんな「相棒探し」はいかがでしょう。関係ないけど「相棒」の再放送も最近はシーズン6以降のものが増えて、ちょっと食傷気味です。
いきなり買うのは敷居が高い方には、今回のように持っている知り合いに借りるほかに、練習スタジオでも案内をよく見ると、SM58 以外のマイクを用意してくれているところが結構あります。今日のスタジオでもSHUREのBETA58A(ゴッパーの後継モデル)、AUDIXのOM-5、ZENHEISER e-945(個人的に今、ちょっと興味あり)などの貸し出しがありました。

一方これは伝え聞いた話ですが、PAさんの中には会場備え付けのSM58を音づくりの基準にしているので、持込マイクを嫌がるところもあるらしいです。こういう場合、演奏者側が同じレベルで「使わせろ」と意固地になっちゃうと一触即発、トラブルの元です。一旦お客さんの顔を思い浮かべて冷静になりましょう。
俺の場合、身体コンディションに合わせてマイ・マイクを使わせてもらえたらラッキー、くらいのスタンスで持参することがあります。
また実体験としては、ライブ会場によって保管状態のよくないマイクが当たってしまうことがあり、前の使用者の口臭やカビ臭、たばこ臭がしたりしたこともあります。演奏に集中できませんね。こういうときは、マイ・マイクとしてSM58 を持参していれば、トラブルは少ないでしょう。

マイクとPA卓をつなぐマイクケーブルも一緒に買いたい? そうですか。長さは5~7mもあれば、スタジオ練習やマイクの持ち込みが必要になる規模のライブハウス本番で、俺は不便を感じたことはありません。長すぎても不自由ですし、短すぎると身動きができなくなります。マイクケーブルなのでマイク側はキャノン(XLR)端子のメスになっていますが、卓側の端子はライブハウスなどでは同じくキャノン(XLR)が通常です。もうひとつはフォン端子というもので、太いヘッドフォン・ジャックと同じ形態。バンドでミキサーやアンプを持っているがマイク入力がフォン端子だ、というような場合は、こっちのマイクケーブルが必要になる場合もあるかも知れません。
まぁマイクケーブルの方はライブ会場に備えつけがあるので、本番演奏を想定した場合は持参することはまずありません。必要な長さは、大規模な会場や中規模のライブハウスだとステージ上に中継ボックスがあるのでそこまでの長さ、逆に小さいライブハウスだとステージからミキサーに直接接続できる長さ、ということですが。
その上で考えられるのは、ストリート演奏や機材全持ち込みのケース、使用マイク数が想定より多いとか、会場のマイクケーブルが断線していたので急遽スペアが必要になった(これは経験あります。)りとか・・・。

というわけで、
思いつきで長々と
書いてしまいました。「マイクの選び方」としてわかりやすくまとめているサイトは数多ありますので、ここまでの事例をさらなるご参考に供していただければ幸いです。
楽器ヤ(演奏者の方)のみなさんは、街を歩いているのを見ていて、ハードケースからでもギターだサックスだとはっきりとわかって羨ましい限りです。アカペラだとピッチパイプ(笑)、せいぜい音取り用のミニキーボードくらいですが、お気に入りのマイクがカバンの中にあれば、練習もちょっと楽しく捗るかも知れません。
(誠)
練習ちょ | コメント:2 | トラックバック:0 |

私はいかにして、アカペラーとなったのか -2-

前記事:http://oreyose.blog133.fc2.com/blog-entry-87.html

さて、過去の途中で引っかかったままになってるあの頃の俺は、その後どうなったかというと。

高校の合唱部はなんと、入学のタイミングを待たず入れ違いに廃部になっていた。一番の大誤算。あれほど中学で一生懸命打ち込んだ合唱と、少なくともこの3年間は無縁になってしまうのか、と少なからずショックは受けたものの、テツな属性を生かしてあっさり写真部に入部・・・というのはあくまでも学校側把握の、俺の表向きの所属。
高校2年のとき、クラスメイトに声をかけてもらい、当時一大ブームになっていたフュージョン・バンドで、キーボードを担当させてもらった。ライブハウス・デビューは歌ではなく楽器演奏で、客ではなく出演者としてだったわけだ。
一方、合唱の方は中学のOB合唱団に月2回ほど顔を出しつつ充足した生活だった。高校では校歌を、馬鹿でかい声でクソ真面目に歌っていたので、目をつけられていたらしく、これまた同級生からお声がかかる。これが話し合いの結果として、男声合唱愛好会という「非合法組織」を結成するに至った。このとき声をかけてくれた同級生はブラスバンド部で、後に指揮者になる。
その非合法な活動内容だが、もちろん学校側に存在を把握されている団体ではないことと、年に1回、文化祭でどこからともなく現れ、現れる場所は専ら渡り廊下。マイク、スピーカの使用ができるわけもなく、そうなると声がよく響く、という理由。教師に発見される前に散会するのが鉄の掟、というものだった。
多感な時期のこと、演奏内容よりもすっかりこの「非合法」ということばにすっかり味をしめてしまい、これはどちらかというと本来、ROCKに耽溺・昇華すべきモチベーションだよな。当時のレパートリィはまだ、無伴奏とはいえ純然たる男声合唱曲や混声合唱曲の楽譜を、拙くアレンジしなおしたものばかりだったが。

後年、教育実習で母校を訪れたとき、懐かしの渡り廊下は健在だった(今は現存せず)。
丁度合唱祭の直前の時期で、音楽準備室にあるアップライトピアノがこの時期だけ、渡り廊下に出されているのを知っていたので、これ幸いと放課後、翌日の授業の準備もせずに弾きまくっていたから、生徒には「社会科の変なセンセイ」と思われてしまった。
なお、愛好会の方は我々の卒業後、ただひとりの後輩が走り回ってメンバーを集め、なんと混声部隊になり、数年はなんとか存続していたようだ。
高校時代に早くも、やりたいことは自分たちでカタチにしちゃえばいいんだ、という経験ができ、志を同じくするメンバーに恵まれたのは、幸いだったと思う。
携帯電話もインターネットも、もちろんまだなく、「ウォークマン」がようやく普及し始めた頃。

この後はっきりと俺自身の嗜好がDoo-Wopやいわゆるアカペラの形を取るのは、大学に進んでからだが、それまで歌といえば30人もの人たちが集まらないと演奏できないものだったところ、無伴奏音楽の機動力の高さを、これ以上ない形で体現することができた。
アタマでは知っていることと、実際に実行してみることで得られる手ごたえは、全く違うレベルのものだ。
その後もメンバーが変わったり、それまで積み上げてきたものが一気に崩れ去るような経験もあったけど、俺個人としてはなぜかまだ、こうして歌い続けている。
今みたいに「コーラス5名+ボイパ」みたいなお手本になるようなスタイルはもちろんまだなく、演奏形態そのものも混声だったり男声・女声だったり、人数も最少3人から最大12人と、その都度変遷してきている。
今回、画像はありません。

それにつけても最近思うのは、あれだけ熱心に演奏活動していた数多学生バンドが、卒業とともに簡単に歌うのをやめてしまう残念な状況。
もちろん卒業後の環境は様々なのだろうし、その上での苦渋の判断なのだろうけれど。
「学生時代と同じように時間を割いたり、高い完成度を目指せないから」という話を異口同音に聞く機会があった。
例えば何らかの理由でコーラスパートが1人欠けちゃったのなら、アレンジを変更できないだろうかと試行錯誤する、ボイパがいなくなってしまったらどうにかしてコーラスだけでグルーヴが出せないだろうか考える・・・。そしてそれこそが、自分たち(だけ)の演奏スタイルを創り出せる最大のチャンスなのじゃないかと、オッサンはこれまでの経験から思うわけだが。
もちろん最初から、何から何まで上手くいくわけはないんだけれどサ。

こうして演奏スタイルを自ら掴み取ったという意識がもてないから、まずは演奏スタイルに合わせてできるかどうか、になっちゃうんじゃないだろうか。それでは「耐性」があまりに脆弱なんじゃないかと。最初から「かっこいいスタイル」があって、そういう情報がたくさんある、ということは、ある意味とても恵まれているような、却って身動きが取りにくいような・・・。
因みに俺寄でも、バーバーショップ・スタイルの演目も多くあるけれど、決してバーバーショップのグループではありません(笑)。日頃から真剣に、バーバーショップを演奏している方々に申し訳ないなぁ、といつも思うわけだが。
(誠)

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